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温泉は生もの!酸化還元電位は鮮度の目安
2025.03.15
温泉も生鮮食品のように鮮度があります。
酸化還元電位(ORP)を計測することで温泉の鮮度を知る事ができます。
温泉は地中深くで無酸素状態の水が温められ地上に湧出します。
地面から湧出直後の天然温泉は還元電位を有しています。
温泉の還元力は時間の経過とともに酸化し、やがてそれ以上は還元も酸化もしない平衡系になります。
この事を『温泉の老化現象・温泉の劣化』と捉えることができます。
還元電位は温泉の成分やPHに影響を受けますので、マイナスの値が大きいほど良い温泉であるとか、プラスに近いから劣化した温泉とするのは誤りです。
温泉の鮮度は温泉が地面から湧いている場所(湧出地)での電位と浴槽内での電位の差が少ないほど新鮮な温泉の浴槽となります。
浴槽の底から湯が沸いている温泉が最も新鮮な温泉に入浴できる温泉浴槽と言えます。
温泉の劣化・老化現象がおこる要因として、空気に触れる、汚れが入る、時間が経過するなどがあげられます。
温泉の鮮度を保つには湧出地から浴槽に入るまでの時間が短い、空気に触れている面積と時間が少ない、一度に入浴する人数が少ない、などの要素が満たされているほど新鮮な酸化していない温泉になります。
循環式の浴槽では衛生状態を保つための塩素の強い酸化力で消毒を行いますが、塩素によって温泉は酸化系になります。
温泉の酸化還元電位はマイナス値が大きいほど還元力のある(体を癒す)温泉のように思われている人もいるようですが、泉質によって溶け込んでいる物が異なりますので必ずしも正しくはないと思います。
OPRでは湧出地と浴槽の電位の差で温泉の鮮度がわかりますが、癒し効果とは別の事柄になります。